LODGE MONDO -聞土-

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自然のモノはなるべくそのままに使いたい。木のうねりを活かしたウッドデッキ、完成しました。

2021.4.7 / 松本潤一郎 /

なぜだろう。ほとんどの木は切り揃えられて使われている。

たしかに、規格に揃った木材は作業効率も上がるし、画一的な建造物の中での収まりも良いのは確かなんだけれど。

でも、すこし昔の日本の茶室なんかはとても遊び心があって、節や穴が空いている板や丸太をうまい具合に使って「ゆらぎ」がある空間を演出していたりもする。

いつから変わってしまったのだろう。

そういうところに時間とコストをかけるの忘れてしまったのか、価値がないものとされてしまったのか。

 

 

余白や「間」のような物は減っていき、世界は均一化したものばかりで溢れているように感じます。

それに加え、このコロナ禍での同調圧力も「地ならし」のように全開で発動されている(最終話まで楽しみですね!)。

こんな時にこそ、自由で不揃いなままの、自然の動きがある木を使った空間を自分たちは造るべきだと考えました。

 

 

ロッジモンドをオープンさせた時からずっと構想を練っていましたがようやく着手。

まずは山に屋根の柱となる丸太を取りに出掛けるところからスタート。

 

 

伊豆に住む、気の知れた大工チームに来てもらい、チェーンソーや丸ノコを駆使して切ったり張ったり削ったり。

森に育つ木の姿を知るメンバーだからなのか、不思議と木と木が調和する場面が多かったのが印象的な作業がつづきます。

 

 

幅が60~80㎝のクスノキとケヤキの一枚板をメインに使い、基点となる板をまず決めて、それにあわせて加工する板を削りながら組み合わせていきます。

同じ木から惹いた板なのでほぼ無加工で決まる場面もあり、そんな時は歓声があがる。

 

ウッドデッキの柱にした丸太や一枚板は以前に自分も所属していた山チーム、チーム北見フォレストワーカーから譲ってもらいました。

一般の方たちにも伊豆の木を販売しているので気になる方はぜひコンタクトを。

 

 

 

時間はただ板を張っていくだけの作業よりも5倍くらいはかかる。

けれど一枚板の存在感と圧倒感だけをひたすら追求。

そして自然木を使ったこのウッドデッキはこの世にただひとつだけの強い個性が備わってくる。

 

 

屋根にかかる垂木もいろんな色を混ぜて。

 

 

もともとロッジモンドの敷地に育っていた槇の木はデッキの上に建たせた。

伐ってから皮を剥いで2年ほど乾燥させていたのもようやく出番がやってきました。

屋根は採光の関係で残念ながらポリカの波板だけれど、ポリカの存在に目が行かないように色や木で遊ぶ。

 

 

 

最後は床板に天然素材のオイルを塗ってデッキ部分は完成。

屋根付きのウッドデッキなのでこれから机やソファなどを置いて寛いだり、

半屋外のスペースでリモートワークなどに活用できるように整えていきます。

 

 

 

切り揃えられた木を見ていると、型に嵌められて自由を失ったモノのように感じる。
これは自分の反抗心でもあるのです。

この記事を書いた人

松本潤一郎 junichiro matsumoto

株式会社 BASE TRES 代表
西伊豆の山を【まわす】BASE TRESのシャチョー。幼稚園を中退する輝かしい学歴からスタートし、中学はもちろん不登校。修学旅行の積立金を返してもらったお金でテントを買い、一人旅へ出掛けるようになり早々とメインストリームからドロップアウト。
17歳にはヒマラヤのトレイルを歩きはじめ、その後カラコルムやアンデスへ。南米大陸をオートバイで走りまわったあと西伊豆へ移住。ギターを弾いて飲み代を稼ぐのがライフワーク。

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